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着替えにも混乱する

居間に掃除機をかけていて、

座布団を持ち上げると、下から白い

グラマリール錠(精神安定剤)が出てきた。

あれま、いつ飲み忘れたのだろう?

薬は私が管理して、朝、昼、晩と直接手渡す。

口に入れるまで見ているが、たまに

手に持ったままなかなか飲まない事もある。

前日の薬を飲み忘れたのだろうか?

朝の粉薬を飲んでもあまりぐったりとはせず、

デイに行くため着替えようと自主的に

ドレッサーを開けていた。ここまでは上出来。

残念にもここでアルツの脳が処理不能に陥り、

服を選べず、扉の開け閉めを無駄に繰り返す。

「おとうさんがまたこの中をぐちゃぐちゃに
して本当におとうさんはいつも勝手な事を・・」

出来ないで人のせいにするお約束の症状が出る。


ここで私の出番である。適当に服を選び、

気に入るか確認しつつ着替えを進め、

ついでに伸びていた爪も切って、

この日も何とか無事デイに送り出した。

テーマ : 在宅介護
ジャンル : 福祉・ボランティア

認知症その進み具合

もはやほぼ使い物にならない認知の人

アルカさんに掃除を頼んでみた。

「アレ、もう終わったの?」・・オイオイ、

いつの間にか居間のテーブルに戻ってるよ。

廊下では掃除機が首の部分を伸ばして

熱中症の水鳥のように転がっている。

アルツになる前は、物の置き方にもこだわり、

掃除機を立てコードも巻き付けて、

場所を取らないように収納するようにと、

いちいちうるさかったのがウソみたいだね。


私が仏様のごはんを供えにいくと、

おかあさんの部屋(仏間の隣)で物音がする。

TVが点けっぱなしなのだ。

アルカさんは、平然と居間でTVを観てる。


食べるのに倍時間がかかるようにもなった。

「コレ(食器)ワタシが洗っておくから」

アルカさんは一応そう言うんだけど、

大抵洗われず流しに出しっぱなしである。

テーマ : 介護
ジャンル : 福祉・ボランティア

記憶が白紙になる感覚

もし自分が認知症だったら、数分前の事を

忘れるというのは、きっとこんな感じ。

眠るとき見る夢を、ある時から

思い出せなくなったことで感じる

あのもどかしさに似ているのではないか。


以前はユニークな夢をよく見た。

あまりに面白いので、(オールカラーでリアル)

ノートに書き出していたくらいである。

それがある日を境に、思い出せなくなった。

何か夢を見たことだけは覚えているのだが、

どこで誰と何をしていて、それは夜か昼か

・・・今まで通り順に探って行っても、

ただ白い霧が芒洋と広がり、何一つ

手がかりが掴めない。

「認知症の物忘れってこんな感じかも・・」


目覚めてすぐ枕元のノートに、

ワクワクしながら今見た夢を書き付ける。

そんな楽しみを奪われて、とても寂しい。

テーマ : 日常
ジャンル : 福祉・ボランティア

忘れ去られる幸せ

私は、認知症が"忘れる病"であるということに

安堵を覚えることが多々ある。

当人も、ひどい現実に苦しむことが薄れるし。

「(物忘れを)気にしないことにしているの」

などと口だけはいつまでも達者なおかあさん。

こちらの不行き届きも無かった事になるのが、

正直、ありがたい。

昔っから、同じ事をネチネチと毎日言われ続けた。

そのときのイヤ〜な決めゼリフ、

「恩に着せる訳じゃないけれども」・・・。


そのうち認知症が進んで行くと、娘の存在すら

忘れてしまうと言い、最大の不幸なこととして

語られるが、実は私は、自分がその時本当に

うろたえるだろうか?と、疑問なくらいです。

そのとき一体私は、おかあさんにとって

どんな存在として認識されるのだろう?

育ての親のおばあちゃん(私の曾祖母)?

それともデイの人?

おかあさんに娘としての存在を忘れ去られる

その日がくることに、

今はまだ「興味を持っている」そんな感じである。

テーマ : 在宅介護
ジャンル : 福祉・ボランティア

もう本を読めない

「ワタシは読書が趣味です」

主治医にはっきり宣言していたおかあさん。

「図書館へ行って本を借りてくるの」

私が送り、一人図書館へ向かった時には、

螺旋階段を二階へ上がったところで、

すぐ左折しなければならないのに、ズンズン歩き

そのまま屋上へ出てしまい、迷ったあげくさらに

外に出ていってしまったのは、もう2年程前の話。

最近までおとうさんと車で図書館へ行っていた。


一時、「適当に選んできてよ」とめんどくさがり、

おとうさんの選んだ本に思いっきり難癖をつけて、

「自分の本ぐらい選べんのか」と叱られていた。

そのときから、どうも怪しかった。

ちゃんと内容がわかっているのかなぁ?

どんなこと書いてあった?と聞いても答えはない。


今ではついに「もう読めん」と告白し、

テーブルからはおかあさんの本が消えている。

テーマ : 介護
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プロフィール

ケランパ

Author:ケランパ
脳出血の経験がある母は、H24年アルツと診断される。
H28年父が心不全で入院。私は還暦を過ぎて、
高齢者に健康体操を指導しつつ、両親の介護中。

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